東京タクシーブログ 『個人タクシー目指してます』

東京都内でタクシー運転手をやりながら人間観察に勤しんでおります。タクシーやんなきゃ味わえないあんな話やこんな話。息子が3人いるのでそっちの子育てブログも更新中。




【しんみり】原爆投下を目の前で見たと言うお婆ちゃんがカッコ良すぎた話

お婆ちゃんのお客さん。

84歳と向こうから年齢を明かしてくれたけど、話しぶりは流暢で元気そう。

 

僕は戦中生きていた方にはやんわりと体験談を聞いているんだけど、この方は中々凄かったんですよ。

 

とにかくまず、自分の世代は一番苦労が無かったとしきりに言う。

これはかなり珍しい。

殆どの方は辛い時代だったと語るし、普通に考えてその通りだと思う。

 

でもこのお婆ちゃんは違った。

 

 お婆ちゃん「私よりも上の世代は大変だったんだけど、私はちっとも苦労していない」

 

こう語る。

 

お婆ちゃん「戦争中だって食べ物が無くて困ったのは終戦間際の少しの間だけで、それまでは今と変わらない普通の生活をしていたんだよ」

 

僕「そうは言っても末期には爆弾だって降ってきたんじゃないですか?」

 

お婆ちゃん「それだって別に毎日あったわけじゃないのよ。数ヶ月に1、2回」

 

お婆ちゃん「終戦前後は確かに大変だったんだけど、私はまだ子供だったから良くわからない苦労のない世代なの。シンタロウ(石原慎太郎か勝新太郎のどちらか)と同じ世代は対して辛くなかった一番良い世代なのよ。むしろ今の若い人の方が何かと大変だと思うわ」

 

通常は若者disりが入りがちな所なんだけど、

こんな具合にすごくバランス感覚の優れた意見を述べる。

 

僕「終戦はどちらで?」

 

お婆ちゃん「東京出身なんだけど、親戚のいた広島に身を寄せていたの」

 

 

もろじゃねーか!

 

 

僕「ええ!?原爆の被害は大丈夫だったんですか?」

 

お婆ちゃん「あれは、私達はピカドンって呼んでいたんだけど、広島全域に被害が出た訳じゃなくて広島市だけよ。半径2キロ程度」

 

※あくまでこちらのお婆ちゃんの体験談です

 

僕「その範囲外にいらっしゃったと?」

 

お婆ちゃん「姉の通っていた女学校が広島市にあって、当日私はそこに向かっていたの。姉は工場に動員されてて、妹である私は学校を守るっていうか、学生さんが留守の間を保守する役目があったの」

 

お婆ちゃん「あの日もいつも通り10駅くらい手前の駅から鉄道で向かおうとしてて、でも、なんだか気が乗らなくて。ボーッとしてたの」

 

お婆ちゃん「そしたら駅員さんが、”お嬢ちゃん?乗らないの?もう出発するよー?”って声を掛けてくれたんだけど、どうしてか億劫で、その鉄道には乗らなかったの」

 

お婆ちゃん「そのままボーッと見送って、駅で広島市の方を眺めていたら、ピカッて」

 

僕「見えたんですか?」

 

お婆ちゃん「今みたいに高い建物がたくさんあった訳じゃないし、良く晴れた日だったから全部見えた。広島市の方角から強い光が見えて、縦に、大きな煙が上にのぼっていった」

 

僕「きのこ雲ですか?」

 

お婆ちゃん「そう。でも最初はきのこじゃないの。縦長の煙がず〜っと立ち上って、暫くしてからきのこ型になっていった」

 

僕「とてつもない経験ですね…」

 

お婆ちゃん「爆発後の黒い雨が有名だけど、その日の夜にもものすごい雨が降ったのを覚えている。これは誰も言わないけど滝のようなすごい雨だったのよ」

 

僕「そうでしたか…。いやぁ…そんな経験をされているにも関わらず苦労もなくという感覚が分かりませんよ」

 

お婆ちゃん「それでもうちの家族は無事だったし。終戦後は私の親や姉は大変だったと思うけど、私は苦労もなく大きな病気もなくこの年齢まで幸せ者だったわ」

 

 

目的地に着いたら「また乗せてねー」と言いながら降りていったお婆ちゃん。

 

もちろん当事者にも様々な考え方があるとは思うけど、ここまで俯瞰で見ている意見は珍しくて。

 

これを一つの体験談として直接聞けた事も貴重だけど、このお婆ちゃんの過去との向き合い方、今の生き方の方に僕は射抜かれちゃいました。

とてつもない財産になりそう。

 

いやーやっぱこういう事があるからタクシーはやめらんない。

 

【タクシーネタ】選挙中に外国出身のお客さんに起きた事件

先日、東京都議選挙がございまして。
結果はまぁご存知の通りなんですが。
実は選挙期間中にこんな事があったんです。

フィリピン出身の女性のお客さん。
日本で仕事をしてて、日本人の旦那さんがいるから名字は日本名。
非常に明るくて感じの良い人で、普段から無線でよく呼んでもらっていました。

その日も迎えに行って目的地に着いたんですが、そこでスマホの画面を見せられまして。

「これ、どういう事かわかるー?」

スマホ画面はLINEだったんですけど、そのチャットの相手から執拗に公明党の候補に投票してくれませんか?っていうお願いが書いてあって。

「これ、クライアントの人からなんだけど、どういう事か分かる~?」

って。

「あー…これはですね…、公明党の支持母体である創価学会という宗教法人の信者が行う活動の一つですねぇ」
(このレベルの日本語が通じるくらいペラペラ)

「そうなんだー?」

「選挙期間になると急に創価学会の人から連絡が来る事はよくある事なんですよ」

「そうなんだねー。でも私はクリスチャンだからねー」

「あー、それじゃなおさら困っちゃいますね…」

「それに、そもそも私は国籍あっちだから日本の選挙権持ってないしねー」


見境無し!


僕は憲法の政教分離は公明党と創価学会の関係を否定していないと解釈しているし、その解釈は政界でも一般的にも常識だと思っているのだけど、この選挙期間中の呼び掛け活動に関しては顔がひきつるばかりですよ。

それによって投票する候補者を変更すると思われている事自体が侮辱だとも思うし、今回のケースのように見境いない呼び掛けをしている時点で中身も信念も感じないしね。

過去に創価学会員だと思われるお客さんから選挙時に公明党の候補に投票してくれって頼まれた事もありますけど、僕は侮辱されたと感じたし、人によってはこれ逆効果になるんじゃないかなって思ったりもしますねぇ。

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【安全運転】ここが変だよ首都高

世界有数の大都市東京。 

その都心部の大動脈と言えば首都高速道路ですよね。 
でも通称首都高と呼ばれるこの道路は、実はかなりやべぇ都市高速道路。 
その複雑さ、難解さ、危険度、どれをとっても世界トップクラスと言っても過言ではない。 
怒りのデスロードっていうサブタイトルを付けたいくらい。 


首都高



何故この悪夢のような道路が日本人の手によって作られてしまったのか。 
そして何故悪夢のまま今日まで来てしまったのか。 

我々はこの化け物とどのように付き合って行かなければならないのか。 
毎日のように首都高を利用する都内のタクシードライバーである僕が、今回知りうる限りのヤバいポイントを集め解説してみました。

具体的にどこが複雑なのか、どこが難解なのか、どこが危険なのか。 
首都高に酷い目にあった方も、これから利用する予定のある方も、これを参考にして頂けたら幸いなのです。 

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そもそも名前がややこしい!


首都高速道路、略して首都高。 
しかし高速道路株式会社法に規定されているいわゆる一般的な高速道路とは異なり、都市高速道路という位置づけ。 
機能としては自動車専用道路に近い。 
「高速」等と名前がついているが、最高速度は殆どのエリアで60キロ。 
場所によっては50キロ、カーブが続くエリアでは40キロ、急カーブでは30キロの規制が掛かっている。 

いや…30キロって…。 
どんな高速道路だよ。 
っていうか、なまじ「高」とかつけるから慣れている運転手はみんな飛ばすんですよ。 
首都中速道路とかに変えたらどう? 

急カーブがとにかくやべぇ!


高速道路としてはかなりエグい急カーブがそこかしこにあります。 



こちらは怒涛の急カーブが続く首都高4号新宿線上り、代々木パーキングエリア付近。 
新宿インターを超えた直後に来る一番最初のカーブ。 

ここの急カーブは前が見えないにも関わらず、慣れた車はかっ飛ばします。 
追い越し車線にいたらガンガン煽られますのでご注意を。 

ようやくカーブの終わりが見えた所でホッと一息。 




かと思いきやカーブ終了直後に左側から合流があります。 
視界が奪われている状態で合流が来ます。 

ただ…。 

向こうは新宿インターから都心環状線に向けて首都高に入ってくる車で、加速車線がこれしかありません。 
向こうの方が余裕がありません。 
ここは譲ってあげてください。 


その後すぐに訪れるのが代々木カーブで最も事故の多いカーブ。 
道路にデコボコが作られていて減速しないとあぶないよーと教えてくれます。 


こちらのカーブは下り勾配になっており、気付かないうちに加速してしまうのです。 


激突した跡がある壁面が全てを物語っておりますが、雨の日で速度が出ていると高架の連結部分でバウンドしてハンドルがとられてしまいます。 
知らぬ間に速度が出ていると思わずブレーキを踏んでしまうのですが、カーブの途中でブレーキを踏むのもかなり危険な行為なので、十分減速してからカーブに進入するという原則を守らなくてはいけませんね。 

他にも5号池袋線や1号羽田線の急カーブもどうかしていますが、一番おかしいのは、この急カーブが年々増えているという点。 
無茶な計画で昔に作られたものだからという言い訳が出来ないのです。 

例えば2015年3月に7日に全線開通した中央環状線の山手トンネル。 
地下深くにあるトンネルへ合流する為のジャンクションは、小スペースで行う必要があった為か大抵急カーブを伴うのです。 

中でも大橋ジャンクションのこの螺旋状の急カーブは、2010年の3月28日に開通と比較的新しいにも関わらず、横転事故が絶えない超危険な難所となっています。 
スピードさえ抑えればなんの事はないのだけど、吸い込まれるかのような下りの鬼螺旋は感覚を麻痺させる何かがあるのかもしれない。 

危険な筈の急カーブが何故近年でも増加しているのか。 
これは一体何を表しているのか。 
簡単です。 
土地が無いという問題はありますが、多額の資金を投じて買収するくらいなら、今更多少急カーブが増えたっていいだろって判断です。 
何かもう泥まみれに汚れちゃったから、別にもうちょっと泥ぶっかけても大丈夫だろっていう判断。 
首都高やべぇ! 

トンネルが怖すぎる!


上でも出てきた山手トンネル。 
満を持して完全開通した大井ジャンクションから高松ランプ(板橋の方)までの間。 
山手通りの地下をなぞって掘られた18.2キロメートルにも渡る日本一長い道路トンネル。
世界でも2番目に長いらしい。 

しかし山手通りは都心部をぐるりと囲む主要道路である訳で、当然編み目のように張り巡らされた地下鉄と交差する事になる。 

ええと、まず、北から東京メトロ有楽町線、東京メトロ副都心線の上を通り、都営地下鉄大江戸線の中井駅から西新宿まで上を山手トンネル、下を大江戸線が平行して通る。 
しかしその間に東京メトロ東西線が山手トンネルの上を通るので、地下で山手トンネルが地下鉄にサンドイッチ状態になる。 

以降は東京メトロ丸ノ内線、京王新線、東急田園都市線、都営地下鉄浅草線、りんかい線の下を通ります。 
ついでに桜で有名な目黒川の下も通ります。

まぁ古い地下鉄よりは下を新しい地下鉄よりは上を掘ったっていう感じでしょうね。 

いや、こえーだろうよ! 

大丈夫なんだろうけど。 
首都圏直下型地震がどうのって言われている中でこれはこえーだろうよ。 
首都高こえーよ! 


合流が危険!


あの、確かに都心部に土地が無いのは分かります。 
なんだけど、もうちょっとどうにかならなかったのかな。 
合流もうちょっとどうにかなりませんでしたか。 
入り口から首都高に入るでしょ? 
加速レーンも満足に無い所が多いんだけど、まぁ出来る限り加速するでしょ? 

追い越し車線に合流すんだよ! 

何でだよ! 
首都高の追い越し車線とかな、もうそこは修羅の国なんだぞ! 
一般道からいきなり修羅の国に送り込むなよ。 
もっと丁重に扱ってくれよ。 

制限速度60キロくらいの首都高をさ、みんな110キロくらいでかっ飛ばしている追い越し車線にさ、あの短い加速車線で合流させるってのはもうほとんど殺人だぞ。 

もちろんちゃんと走行車線へ合流する良心的な入り口もあります。 
こういうのはほんと素敵。 
ハグしたくなっちゃう。 

でも追い越し車線への合流も普通にある。 
いやもうほんと、普通にある。 

www.shutoko.jp

こちらのマップの緑と黄色がそう。 
青の左側入口だって加速レーンには期待しない方が良い。 
フェラーリの加速に合わせた設計になってんじゃねーかってくらいだから。 

高速道路に信号機があるだと!?


何故だ…。 
何故高速道路に信号機があるんだ…。 
確かにトンネル内のトラブルを知らせるためのトンネル手前の信号機に関しては珍しくない。 

だが首都高美女木ジャンクションにある信号機に関しては完全なる平面交差。 
普通に交差点であり、普通に信号機がある。
この官能的な名前に騙されてはいけない。 

如何ですか。 
普通に信号機でしょ。 
5層で構成された外環自動車道と首都高5号線の交差点なんだけど、立地と予算の問題でここだけ立体交差にできなかったんだとか。

日本では間違いなくここしかない。 
世界でも多分ここしかない。 
世界知らないけど多分ここしかない。 
高速道路に信号機はどう考えてもやべぇ! 


まるでヤマタノオロチ!複雑すぎる箱崎ジャンクション!


首都高の難所として名高い箱崎ジャンクション。 
ヤマタノオロチと呼ばれるほどの変態的な分岐を持つこちら。 

 


内部にロータリーが仕込まれており、そのロータリーから分岐する出口も「浜町」「清洲橋」「箱崎」「東京シティエアターミナル専用出口」と名前を変えてややこしい。 


箱崎ジャンクションではUターンも可能となっており、小規模のパーキングエリアも設置されている。 
考えようによっては何でもできる拠点のような使い方が出来るのだけど、その複雑さから使いこなすには熟練の技が必要。 
使いこなす人を箱崎職人って呼びたいくらい。 


景色が良すぎて危ない!


都心部を縫うように走る首都高ですので、当然あらゆる建造物や名所の前を通過する事になります。 

中でも11号台場線にあるレインボーブリッジからの眺望は最高。 

東京湾やお台場のフジテレビ。 


豊洲方面は無数のタワーマンションと東京タワー。 


東京スカイツリーまで見える位置。 
もう前なんか見てられないくらいに左右に絶景が広がります。 
前方集中していないと危ないよー。 

環状線を環状だと思わない方が良い!?


首都高の環状線は都心環状線とその外側の中央環状線。 
道路の略図を見るとそりゃあもう見事に環状になってて走りやすそう。 
が、実際に走ってみるとなんじゃこりゃあ!話が違う! 
石原さとみかと思ってたら石原慎太郎だったくらい話が違う! 

都心環状線はcircle1を省略して「C1」と表記されている。 
この「C1」の道路標示をちょっとでも見失うといつの間にか別の道路を走っていて取り返しがつかなくなる。 
気付いたら千葉か神奈川か埼玉ですよ。 

「C2」と表示されている中央環状線も、5号池袋線や湾岸線と部分的に重なっている。 
これも環状線をグルグル回るつもりでも、気付いたら千葉か神奈川か埼玉を走っている可能性すらある。 
とにかく首都高の環状線は環状というには余りにも複雑で油断ならないのです。 


1号上野線が異常に使いにくい


上野や入谷までのアクセスに便利な上野線。
が、これが何の呪いなのか全く使えない。 
何故なら都心環状線の内回りからしか入ることが出来ないからだ。 
外回りで向かうと上野線と交差するのみで曲がれない。 
また、6号向島線からも同様に曲がれない。 
銀座の方から向かう内回りのみ上野線に進入する事が出来る。 

こんな具合だから道路もやたら空いています。 
だって入れないんだもん。 
多くの場合途中で降りて一般道で向かった方が早いです。 
中央環状線まで延伸させる計画もあるみたいだけど、いつになる事やら。 
本木ジャンクションっていう名前だけはすでに決まっているようですけどね。 

一番やばいのは優しさの欠片もない熟練ドライバー!


結局これです。 
首都高は何だかんだ言って結局これなんですよ。 

首都高の殺伐とした空気感は一部の熟練ドライバーが作り出すと言っても過言ではない。
自分よりも少しでも遅い車が前にいると、車間距離を詰めて煽らないと気が済まないドライバーが首都高にはいるのです。 
他の道路よりもその割合が明らかに多いのです。 

追い越し車線にいると煽られるから走行車線に移動しますよね。 
すると走行車線を使って追い越しをしようとする車に煽られるのです。 
どちらにいても車間距離詰められる地獄がそこにはあります。 

車線変更も全く油断なりません。 
少しでも躊躇すると後方から一気に詰められるのが首都高。 
一台たりとも前に入れさせてなるものかと考えるドライバーが一定数いますから。 

結局は殺るか殺られるか、隙を見せたら行きたいところへは行けない。 
殆どマッドマックスの世界なのです。 

【タクシーネタ】謎の缶コーヒーを差し入れして貰った話

この仕事していますと、お客さんから差し入れ的な形で色々貰ったりするんですよね。

その中でも一番多いのはやっぱし飲み物じゃないですかね。
お茶とかコーヒーとかね。


今回頂いたのも缶コーヒーでね、まぁありがちなやつですよ。


いやほんと有難い。
下手したら同じ額のチップを頂くよりも、何かしら差し入れを頂く方が不思議と嬉しいかも知れない。

暖かみがあるっていうかね。


たださ、頂いた缶コーヒーよく見てみたらさ。

美山名水

なんか知らないやつ!


ここでジョージアじゃないんだ。
絶好のジョージア出現タイミングだったのに。
今一番ジョージアだったタイミングなのに。

もうこれさ、コーヒー豆とかへのこだわりそっちのけだからね。
美山名水推しがすごい。

コーヒー豆はなんだか良くわかんないけど、美山名水使ってるから旨いんじゃない?
みたいなこの感じ。


すごい好き。

美山ってことで、製造元はやはり京都だったんですけど、そっちでは有名だったりするんですかね。
自販機のラインアップにあったりするんですかね。


まぁ味は普通でしたけど。

【個人タクシー】道路運送法第1条~9条の3から良く出る語群問題

このカテゴリーは個人タクシーになる為の法令試験問題の練習です。
試験に出やすい部分だけピックアップしています。
これは第一に自分の為のものですが、ご興味のある方も是非どうぞ。
理論武装にもなるかも?




道路運送法

第1条(目的)

この法律は、貨物自動車運送事業法と相まって、(1)の運営を(2)なものとし、並びに道路運送の分野における(3)の需要と多様化及び(4)に的確に対応したサービスの(5)な提供を促進することにより、輸送の安全を確保し、道路運送の(3)の(6)及びその(7)を図るとともに、道路運送の総合的な発達を図り、もって(8)を増進することを目的とする。



(1)道路運送事業(2)適正かつ合理的(3)利用者(4)高度化(5)円滑かつ確実(6)利益の保護(7)利便の増進(8)公共の福祉

※ここは基本なので超重要


第2条(定義)

この法律で道路運送事業とは、(1)、(2)及び(3)をいう。

2 この法律で自動車運送事業とは(4)及び(5)をいう。

3 この法律で旅客自動車運送事業とは、(6)に応じ、(7)で、自動車を使用して(8)であって、次条に掲げるものをいう。

6 この法律で自動車とは、(9)による自動車をいう。


(1)旅客自動車運送事業(2)貨物自動車運送事業(3)自動車道事業(4)旅客自動車運送事業(5)貨物自動車運送事業(6)他人の需要(7)有償(8)旅客を運送する事業(9)道路運送車両法


第3条(種類)

旅客自動車運送事業の種類は、次に掲げるものとする。
一 (1)
イ (2)
ロ (3)
ハ (4)
二 特定旅客自動車運送事業


(1)一般旅客自動車運送事業(2)一般乗合旅客自動車運送事業(3)一般貸切旅客自動車運送事業(4)一般乗用旅客自動車運送事業

※一般乗合旅客自動車運送事業は主に路線バス、一般貸切旅客自動車運送事業は主に観光バスやスクールバス、一般乗用旅客自動車運送事業は主にタクシー、特定旅客自動車運送事業は主に要介護者の送迎や企業のシャトルバス。
※貸切、乗合、乗用の頭文字で"カノジョ"と覚える。


第4条(一般旅客自動車運送事業の許可)

一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者は、(1)の(2)を受けなければならない。


(1)国土交通大臣(2)許可


第5条(許可申請)

一般旅客自動車運送事業の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した(1)を(2)に(3)しなければならない。
一 指名または名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名。
二 経営しようとする(4)。
三 路線又は(5)、営業所の(6)、営業所ごとに配置する(7)その他の(8)ごとに国土交通省令で定める事項に関する(9)。


(1)申請書(2)国土交通大臣(3)提出(4)一般旅客自動車運送事業の種別(5)営業区域(6)名称及び位置(7)事業用自動車の数(8)一般旅客自動車運送事業の種別(9)事業計画

※事業計画は超重要なので穴埋め多め


第6条(許可基準)

国土交通大臣は、(1)をしようとするときは、次の(2)するかどうかを(3)して、これをしなければならない。
一 当該事業の計画が(4)するため(5)なものであること。
二 前号に掲げるもののほか、当該事業の(6)ものであること。
三 当該事業を(7)ものであること。


(1)一般旅客自動車運送事業の許可(2)基準に適合(3)審査(4)輸送の安全を確保(5)適切(6)遂行上適切な計画を有する(7)自ら的確に遂行するに足る能力を有する


第7条(欠格事由)

国土交通大臣は、次に掲げる場合には、一般旅客自動車運送事業の(1)。
一 許可を受けようとする者が(2)以上の懲役または禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から(3)を経過していない者であるとき。


(1)許可をしてはならない(2)1年(3)5年

※執行を終えた日から2年だったものが、5年に変更された


第9条の3(一般乗用旅客自動車運送事業の運賃及び料金)

一般乗用旅客自動車運送事業を経営する者は、旅客の運賃及び料金(旅客の(1)利益に及ぼす影響が(2)比較的小さいものとして国土交通大臣省令で定める料金を除く。)を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。

2 国土交通大臣は善行の認可をしようとするときは、次の基準によって、これをしなければならない。

一 (3)能率的な経営の下における(4)適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであること。
二 (5)特定の旅客に対し(6)不当な差別的取扱いをするものでないこと。
三 他の一般旅客自動車運送事業者との間に(7)不当な競争を引き起こすこととなるおそれがないものであること。
四 (8)運賃及び料金が対距離制による場合であって、(9)国土交通大臣がその算定の基礎となる距離を定めたときは、これによるものであること。

3 一般乗用旅客自動車運送事業者は、第1項の(10)国土交通大臣省令で定める(11)料金を定めようとするときは、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。これを(12)変更しようとするときも同様とする。

4 第9条第6項の規定は、前項の料金について準用する。この場合において、同条第6項中当該一般乗合旅客自動車運送事業者とあるのは、当該一般乗用旅客自動車運送事業者と読み替えるものとする。



(1)利益(2)比較的小さい(3)能率的(4)適正(5)特定(6)不当な差別的取扱い(7)不当(8)運賃及び料金(9)国土交通大臣(10)国土交通大臣省令(11)料金(12)変更



以降追記予定

【タクシーネタ】到着と同時に運賃があがった時に豹変したお客さんの話

結構驚いたっていうか、ドン引きした出来事がございまして。

見た目は真面目そうな好青年。
声は小さかったけど、ビシッと高そうなスーツを決めて清潔感もある。
そしてそこそこのイケメン。

駅から近所の住宅街の中迄で、最後の細かい部分は指示してもらって進んでたんですね。

しかしそこは狭い世田谷の住宅街。

「次を左折で」

小さい声で指示した丁字路の左折先から、ヌっと乗用車が顔を出した。
そして向こうの車は右折ウィンカーを出している。

双方すれ違う程のスペースは無い。

「一旦あの車をやり過ごしますねー」

お客さんにこう告げて、僕が一旦前へ出してやり過ごした後に後退して左折したんです。


それでまぁ目的地はそこから近かったようで、間も無く停車の指示があった訳です。


その後、支払いボタンを押す瞬間に570円から650円に上がってしまった。

現在の東京23区武三地区の運賃は80円ごとに上がるので、到着と同時にタイミング悪く80円上がってしまった訳ですね。


「ああああーーー!!!」



突然お客さんが大声あげて。

もうこっち背中にウナギでも流し込まれたかのようにビクゥですよ。

小声に定評のあったこのお客さんが。
決して声を張り上げない事でお馴染みのこのお客さんが急に大声ですから。


客「今上がったんですけど、さっき折り返さなければ上がりませんでしたよね?」

僕「え?ええ、まぁそうかも知れませんね」

客「せこい事しないでくれませんか?」


いやいやいや。
ちょっと待って。
せこいって…。

せこいと言うって事は、僕が狙ってやったとでも思ったって事!?

最終的な目的地も知らないまま、路地から乗用車が出てくる事を計算し、なおかつ料金が寸前で上がるとこまで狙ってやったとでも!?


確かに寸前で料金が上がることを嫌がるお客さんはいます。
僕も嫌です。
っていうか僕の知る限り、運転手はみんな嫌がってます。
お客さんに狙ったと思われてトラブルになるのが面倒くさいから。


只ね、今回のあの折り返しに関しては完全に不可抗力。
何もせずに待機してたらそれこそ時間メーターによって運賃は青天井。


僕もね、折り返す旨を説明しても尚、口に出して不満を言うなんてのは余程のケチだなって思いまして。

「いや、あの状況では折り返す事はやむを得なかったのですが…?」

改めて説明しても、お客さんは「???」みたいな。
腑に落ちない顔してて。


ここで僕はハッとしまして。
この人は、やべぇ人なんだと気付きまして。


自分の事を棚にあげて、思うだけならまだしも口に出してせこいと言う。
普通は余程の確信が無いとここまでは至らないですよね。


僕も様々な人を見てきました。
顔を見ると大体

運賃を踏み倒すタイプの人はもっと威圧的な違う顔をする。

この人は違う。
本気で運転手が不正に高い運賃を取ろうとしていると確信している。

それは元々あるタクシーへの先入観によって固められたものが、実際には不可抗力なのに先入観を論理的に覆せずに爆発しているもののようにも感じた。


つまり状況を個別に切り離して捉えられない。


話にならないとはこの事。


結局僕は100円引いた。
これは本当はいけないこと。
道路運送法の十条に記されている。

"一般旅客自動車運送事業者は、旅客に対し、収受した運賃又は料金の割戻しをしてはならない"

故意に遠回りをしてしまった場合等の払い戻しは可能なんですが、今回は明らかに故意ではないのでアウト。

ごめんなさい。
いかんせん、話が通じないもので…。


100円引いてあげたら無表情のまま、何も言わずに降りて、そのまま結構な豪邸に入っていった。

"テスト勉強"だけをして、何もさせてもらえずに大人になっちゃったのかなぁ…。

【タクシーネタ】お婆さんから手掴みで貰った食べ物達

世田谷区には老人も結構住んでいまして。
駅まで買い物に出掛けてタクシーで帰るみたいな需要があるんですよ。
もちろん近距離だけどね。

ただ中にはね、なるべく買い出しの回数を減らすためか、ここぞっていう買い物をする老人もいて。
このチャンスを手中に収めようと必死な感じの。

荷物がエベレストでも登頂すんの?
ってくらいの人がおりまして。
家の前に到着しても大変そうなんですよ。

そういう場合は荷物をよく家の玄関まで入れてあげるんですけど、そのお婆ちゃんにはえらく感謝されまして。

「ちょっと待ってて」

なんつって家の中に引っ込んで戻ってきたらさ、人差し指と親指で小さい何かを摘まんでいるんですよ。

何か、小さくてビラビラした何かを複数枚。


「これおいしいから食べて」


もう黄昏時も過ぎて暗かったんで、それが何なのか全然分かんないんだけど、さすがに殺す気は無いだろうと思って口に放り込んでみました。


弾力がすさまじくてしょっぱい食べ物。

何だこれ?

とにかく弾力だけを重視した謎の食い物。
弾力おばけ。


くっちゃくっちゃしながら、「これ何です?」って聞いたらタコの燻製だって。


何で?

何でタコの燻製くれる?


いや確かにまぁ噛めば噛むほどスモークとタコの旨味が出てくる中々の代物で。


でも今じゃない。


タコの燻製は暗がりでお婆さんから直接手掴みで貰いたいものではない。


「あとこれ、これも持ってって」


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謎の柑橘類。

いやほんと謎。


柚子くらいの大きさと色なんだけど、表面はグレープフルーツのようにツルツルしてて。


とりあえず貰ったはいいけど、何これ。
食えるの?
謎の柑橘食えるの?

手で皮を剥こうとしたけどすげー硬ってーの。
謎の柑橘硬ってーのなんの。


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包丁で切ったらレモンっぽい。


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分厚い皮から切り離して食ってみましたよ。

謎のお婆ちゃんから貰った謎の柑橘。


超酸っぱい!

何これ超酸っぱい!


けど暫くすると甘味も出て来てジューシー。

何だよこれ!

【しんみり】桜が苦手だというお婆ちゃんの話

世田谷区でお婆ちゃんのお客さんをお乗せした。

春。
道中満開の桜があったのだけど、お婆ちゃんはあまり好きではないと言う。


聞けば戦時中、九段の方に住んでいたんだって。
靖国神社の近く。
東京のど真ん中ですね。

今でこそ千鳥ヶ淵は桜の名所として知られているけど、皇居のお堀だから本来は松が植えられていた。


終戦を迎える年、3月の大空襲では主に下町の方がターゲットで、九段周辺は大きな被害は無かった。

所が4月の空襲では焼夷弾が降ってきた。
当時17歳だった彼女は、木造の家にいては危険だと判断し、皇居の堀に逃げたのだそう。

松は燃えにくかった。
最初は。

しかし一度火がつくと酷く燃え上がるらしく、こちらの方が危ないと判断した為にまた家に戻ったんだって。

家は石に囲まれていたらしく、全焼は免れた。
でも住める状態ではなくなり終戦を待たずに引っ越した。


千鳥ヶ淵はその後、戦没者墓苑が建てられ、周辺には桜が植えられた。
それはもう見事な桜で、国内外から見物人が集まる程。
毎年テレビ各局は桜の季節になると千鳥ヶ淵の様子を流す。

でもお婆ちゃんはチャンネルを変えるんだって。
千鳥ヶ淵に限らないけど、桜を見ると焦燥感を感じるのだそうです。


焦燥感。

分かるわけはないけど、分かるような気がする。