東京タクシーブログ 『個人タクシー目指してます』

東京都内でタクシー運転手をやりながら人間観察に勤しんでおります。タクシーやんなきゃ味わえないあんな話やこんな話。息子が3人いるのでそっちの子育てブログも更新中。




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【安全運転】ここが変だよ首都高

世界有数の大都市東京。 

その都心部の大動脈と言えば首都高速道路ですよね。 
でも通称首都高と呼ばれるこの道路は、実はかなりやべぇ都市高速道路。 
その複雑さ、難解さ、危険度、どれをとっても世界トップクラスと言っても過言ではない。 
怒りのデスロードっていうサブタイトルを付けたいくらい。 


首都高



何故この悪夢のような道路が日本人の手によって作られてしまったのか。 
そして何故悪夢のまま今日まで来てしまったのか。 

我々はこの化け物とどのように付き合って行かなければならないのか。 
毎日のように首都高を利用する都内のタクシードライバーである僕が、今回知りうる限りのヤバいポイントを集め解説してみました。

具体的にどこが複雑なのか、どこが難解なのか、どこが危険なのか。 
首都高に酷い目にあった方も、これから利用する予定のある方も、これを参考にして頂けたら幸いなのです。 

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そもそも名前がややこしい!


首都高速道路、略して首都高。 
しかし高速道路株式会社法に規定されているいわゆる一般的な高速道路とは異なり、都市高速道路という位置づけ。 
機能としては自動車専用道路に近い。 
「高速」等と名前がついているが、最高速度は殆どのエリアで60キロ。 
場所によっては50キロ、カーブが続くエリアでは40キロ、急カーブでは30キロの規制が掛かっている。 

いや…30キロって…。 
どんな高速道路だよ。 
っていうか、なまじ「高」とかつけるから慣れている運転手はみんな飛ばすんですよ。 
首都中速道路とかに変えたらどう? 

急カーブがとにかくやべぇ!


高速道路としてはかなりエグい急カーブがそこかしこにあります。 



こちらは怒涛の急カーブが続く首都高4号新宿線上り、代々木パーキングエリア付近。 
新宿インターを超えた直後に来る一番最初のカーブ。 

ここの急カーブは前が見えないにも関わらず、慣れた車はかっ飛ばします。 
追い越し車線にいたらガンガン煽られますのでご注意を。 

ようやくカーブの終わりが見えた所でホッと一息。 




かと思いきやカーブ終了直後に左側から合流があります。 
視界が奪われている状態で合流が来ます。 

ただ…。 

向こうは新宿インターから都心環状線に向けて首都高に入ってくる車で、加速車線がこれしかありません。 
向こうの方が余裕がありません。 
ここは譲ってあげてください。 


その後すぐに訪れるのが代々木カーブで最も事故の多いカーブ。 
道路にデコボコが作られていて減速しないとあぶないよーと教えてくれます。 


こちらのカーブは下り勾配になっており、気付かないうちに加速してしまうのです。 


激突した跡がある壁面が全てを物語っておりますが、雨の日で速度が出ていると高架の連結部分でバウンドしてハンドルがとられてしまいます。 
知らぬ間に速度が出ていると思わずブレーキを踏んでしまうのですが、カーブの途中でブレーキを踏むのもかなり危険な行為なので、十分減速してからカーブに進入するという原則を守らなくてはいけませんね。 

他にも5号池袋線や1号羽田線の急カーブもどうかしていますが、一番おかしいのは、この急カーブが年々増えているという点。 
無茶な計画で昔に作られたものだからという言い訳が出来ないのです。 

例えば2015年3月に7日に全線開通した中央環状線の山手トンネル。 
地下深くにあるトンネルへ合流する為のジャンクションは、小スペースで行う必要があった為か大抵急カーブを伴うのです。 

中でも大橋ジャンクションのこの螺旋状の急カーブは、2010年の3月28日に開通と比較的新しいにも関わらず、横転事故が絶えない超危険な難所となっています。 
スピードさえ抑えればなんの事はないのだけど、吸い込まれるかのような下りの鬼螺旋は感覚を麻痺させる何かがあるのかもしれない。 

危険な筈の急カーブが何故近年でも増加しているのか。 
これは一体何を表しているのか。 
簡単です。 
土地が無いという問題はありますが、多額の資金を投じて買収するくらいなら、今更多少急カーブが増えたっていいだろって判断です。 
何かもう泥まみれに汚れちゃったから、別にもうちょっと泥ぶっかけても大丈夫だろっていう判断。 
首都高やべぇ! 

トンネルが怖すぎる!


上でも出てきた山手トンネル。 
満を持して完全開通した大井ジャンクションから高松ランプ(板橋の方)までの間。 
山手通りの地下をなぞって掘られた18.2キロメートルにも渡る日本一長い道路トンネル。
世界でも2番目に長いらしい。 

しかし山手通りは都心部をぐるりと囲む主要道路である訳で、当然編み目のように張り巡らされた地下鉄と交差する事になる。 

ええと、まず、北から東京メトロ有楽町線、東京メトロ副都心線の上を通り、都営地下鉄大江戸線の中井駅から西新宿まで上を山手トンネル、下を大江戸線が平行して通る。 
しかしその間に東京メトロ東西線が山手トンネルの上を通るので、地下で山手トンネルが地下鉄にサンドイッチ状態になる。 

以降は東京メトロ丸ノ内線、京王新線、東急田園都市線、都営地下鉄浅草線、りんかい線の下を通ります。 
ついでに桜で有名な目黒川の下も通ります。

まぁ古い地下鉄よりは下を新しい地下鉄よりは上を掘ったっていう感じでしょうね。 

いや、こえーだろうよ! 

大丈夫なんだろうけど。 
首都圏直下型地震がどうのって言われている中でこれはこえーだろうよ。 
首都高こえーよ! 


合流が危険!


あの、確かに都心部に土地が無いのは分かります。 
なんだけど、もうちょっとどうにかならなかったのかな。 
合流もうちょっとどうにかなりませんでしたか。 
入り口から首都高に入るでしょ? 
加速レーンも満足に無い所が多いんだけど、まぁ出来る限り加速するでしょ? 

追い越し車線に合流すんだよ! 

何でだよ! 
首都高の追い越し車線とかな、もうそこは修羅の国なんだぞ! 
一般道からいきなり修羅の国に送り込むなよ。 
もっと丁重に扱ってくれよ。 

制限速度60キロくらいの首都高をさ、みんな110キロくらいでかっ飛ばしている追い越し車線にさ、あの短い加速車線で合流させるってのはもうほとんど殺人だぞ。 

もちろんちゃんと走行車線へ合流する良心的な入り口もあります。 
こういうのはほんと素敵。 
ハグしたくなっちゃう。 

でも追い越し車線への合流も普通にある。 
いやもうほんと、普通にある。 

www.shutoko.jp

こちらのマップの緑と黄色がそう。 
青の左側入口だって加速レーンには期待しない方が良い。 
フェラーリの加速に合わせた設計になってんじゃねーかってくらいだから。 

高速道路に信号機があるだと!?


何故だ…。 
何故高速道路に信号機があるんだ…。 
確かにトンネル内のトラブルを知らせるためのトンネル手前の信号機に関しては珍しくない。 

だが首都高美女木ジャンクションにある信号機に関しては完全なる平面交差。 
普通に交差点であり、普通に信号機がある。
この官能的な名前に騙されてはいけない。 

如何ですか。 
普通に信号機でしょ。 
5層で構成された外環自動車道と首都高5号線の交差点なんだけど、立地と予算の問題でここだけ立体交差にできなかったんだとか。

日本では間違いなくここしかない。 
世界でも多分ここしかない。 
世界知らないけど多分ここしかない。 
高速道路に信号機はどう考えてもやべぇ! 


まるでヤマタノオロチ!複雑すぎる箱崎ジャンクション!


首都高の難所として名高い箱崎ジャンクション。 
ヤマタノオロチと呼ばれるほどの変態的な分岐を持つこちら。 

 


内部にロータリーが仕込まれており、そのロータリーから分岐する出口も「浜町」「清洲橋」「箱崎」「東京シティエアターミナル専用出口」と名前を変えてややこしい。 


箱崎ジャンクションではUターンも可能となっており、小規模のパーキングエリアも設置されている。 
考えようによっては何でもできる拠点のような使い方が出来るのだけど、その複雑さから使いこなすには熟練の技が必要。 
使いこなす人を箱崎職人って呼びたいくらい。 


景色が良すぎて危ない!


都心部を縫うように走る首都高ですので、当然あらゆる建造物や名所の前を通過する事になります。 

中でも11号台場線にあるレインボーブリッジからの眺望は最高。 

東京湾やお台場のフジテレビ。 


豊洲方面は無数のタワーマンションと東京タワー。 


東京スカイツリーまで見える位置。 
もう前なんか見てられないくらいに左右に絶景が広がります。 
前方集中していないと危ないよー。 

環状線を環状だと思わない方が良い!?


首都高の環状線は都心環状線とその外側の中央環状線。 
道路の略図を見るとそりゃあもう見事に環状になってて走りやすそう。 
が、実際に走ってみるとなんじゃこりゃあ!話が違う! 
石原さとみかと思ってたら石原慎太郎だったくらい話が違う! 

都心環状線はcircle1を省略して「C1」と表記されている。 
この「C1」の道路標示をちょっとでも見失うといつの間にか別の道路を走っていて取り返しがつかなくなる。 
気付いたら千葉か神奈川か埼玉ですよ。 

「C2」と表示されている中央環状線も、5号池袋線や湾岸線と部分的に重なっている。 
これも環状線をグルグル回るつもりでも、気付いたら千葉か神奈川か埼玉を走っている可能性すらある。 
とにかく首都高の環状線は環状というには余りにも複雑で油断ならないのです。 


1号上野線が異常に使いにくい


上野や入谷までのアクセスに便利な上野線。
が、これが何の呪いなのか全く使えない。 
何故なら都心環状線の内回りからしか入ることが出来ないからだ。 
外回りで向かうと上野線と交差するのみで曲がれない。 
また、6号向島線からも同様に曲がれない。 
銀座の方から向かう内回りのみ上野線に進入する事が出来る。 

こんな具合だから道路もやたら空いています。 
だって入れないんだもん。 
多くの場合途中で降りて一般道で向かった方が早いです。 
中央環状線まで延伸させる計画もあるみたいだけど、いつになる事やら。 
本木ジャンクションっていう名前だけはすでに決まっているようですけどね。 

一番やばいのは優しさの欠片もない熟練ドライバー!


結局これです。 
首都高は何だかんだ言って結局これなんですよ。 

首都高の殺伐とした空気感は一部の熟練ドライバーが作り出すと言っても過言ではない。
自分よりも少しでも遅い車が前にいると、車間距離を詰めて煽らないと気が済まないドライバーが首都高にはいるのです。 
他の道路よりもその割合が明らかに多いのです。 

追い越し車線にいると煽られるから走行車線に移動しますよね。 
すると走行車線を使って追い越しをしようとする車に煽られるのです。 
どちらにいても車間距離詰められる地獄がそこにはあります。 

車線変更も全く油断なりません。 
少しでも躊躇すると後方から一気に詰められるのが首都高。 
一台たりとも前に入れさせてなるものかと考えるドライバーが一定数いますから。 

結局は殺るか殺られるか、隙を見せたら行きたいところへは行けない。 
殆どマッドマックスの世界なのです。